「金玉(睾丸)」は正式には精巣と呼ばれ、男性ホルモンであるテストステロンの分泌や精子を作る重要な臓器です。
金玉は陰嚢といういわゆる「金玉袋」に覆われています。
一般的に金玉がかゆい、という場合は陰嚢に掻痒感がある場合を指します。
金玉がかゆい!
このような症状はありませんか?
- 金玉にかゆみが出る
- 金玉に赤い湿疹や発疹が出る
- 金玉の皮膚がただれて、滲出液が出る
- 金玉の皮膚がカサカサ・パリパリに硬くなる
金玉がかゆい原因は?
陰嚢湿疹
陰嚢湿疹とは、男性の陰嚢に湿疹が発生する状態です。
赤みや痒みといった症状があり、放置することで痒みがひどくなることがあります。
陰嚢湿疹の特徴
陰嚢の裏側に赤みがかった小さなぶつぶつが生じ、痒みを感じます。
患部を強く掻くことで、ただれた皮膚から滲出液が出てきたり、陰嚢部分の皮膚が硬くなったりします。
「陰嚢湿疹」を引き起こす原因
症状が出現する部位が陰嚢のため、性感染症を心配される方も多いですが、性感染症ではありません。
原因は様々ですが、日常の生活習慣などが関与していることが多いです。
接触
陰嚢部分に下着やズボンなどが触れたり擦れたりすることで炎症が起こり、湿疹やただれ、かゆみなどの症状が現れます。
汗・蒸れ
陰嚢は下着に覆われていることが多いため、通気性が悪く蒸れやすい状態になっています。
特に夏場は汗をかきやすいので、蒸れやすくなります。
乾燥肌
汗や蒸れだけでなく乾燥でも生じやすいため、乾燥肌の方は注意が必要です。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎をお持ちの方は、陰嚢湿疹も発症しやすいとされています。
生活習慣の乱れやストレス、疲労などに起因して症状が悪化することがあります。
陰嚢湿疹の治療法
軟膏
皮膚の状態に合わせて、ステロイドの軟膏を使用します。
陰部の皮膚はステロイドの吸収率が高いため、弱めのランクのステロイドを選びます。
内服
かゆみなどの症状が強い場合には抗ヒスタミン薬の内服を検討します。
生活習慣の改善
陰嚢湿疹の原因となる生活習慣がある際は、その改善を行ないます。
生活習慣に起因する陰嚢湿疹の場合は、生活習慣の改善が成されないと再発する可能性もあります。
陰嚢がかゆい時は何科を受診する?
陰嚢の症状は皮膚科や泌尿器科で診察可能です。
対処法
ワセリンは効果ある?
ワセリンは、乾燥が原因の陰部のかゆみにも効果があります。
粘膜を避けて薄く塗りましょう。
市販のステロイドは使用してもいい?
陰嚢の皮膚は薄いため、ステロイドの吸収率が高いです。
そのため、ステロイド配合の市販薬の使用には注意が必要です。
日常生活で注意すること
- 下着を毎日交換する
- 強く洗いすぎない
- 荒れた皮膚の状態であれば、水洗いのみにする
- 下着は通気性の良いものを使用する